平たん特性とC特性の違い、使い分けと、NC曲線への適用は。

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NA-27,騒音計全般

精密騒音計の旧JISであるJIS C 1505では、周波数1kHzを基準とした周波数レスポンスについて、、平たん特性(FLAT)では20 Hz~12.5 kHzまで0 dB、C特性では20 Hzと20 kHzでそれぞれ-6.2 dBと規定されています。歴史的経緯としては、先にC特性、その後技術的な進歩により平たん特性が実装されるようになりました。NA-27のように両者を備える騒音計では、従来と同じC特性で測定を行う場合と、平たんな特性を求める場合のいずれにも対応することができます。
C特性は31.5 Hz~8 kHzの広帯域バンドパスフィルタとみなすことができ、帯域外をカットすることができます。一方、平たん特性は帯域外の特性がJISで規定されていないため、カットオフ周波数がどこになるかはメーカーや機種によって異なります。このため、帯域外の周波数成分が大きい音の場合、オールパス値にばらつきが出ることになります。そうなると異なる機種間での測定値の比較ができないので、比較を重視する場合には、カットオフ周波数が明確なC特性を平たん特性の代用として利用するのが一般的です。31.5 Hz以下や8 kHz以上に大きな成分があるような信号の測定では、それらをカットしたいのか、含めたいのかという目的に応じて使い分けることになります。
NA-27の場合は、JISの平たん特性を満たし、さらに10 Hz~20 kHzまでほぼ平たんな特性で製造されています。
また、NC曲線にプロットする場合、周波数範囲は63 Hz~8 kHzで、C特性はこの範囲で完全に平たんではありません(4 kHzで-1 dB、8 kHzで-3 dB)。したがってNC曲線へのプロットには平たん特性での測定値をご使用ください。

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