上下に往復運動するロッドにPV-85を取付け、VM-80を使って機械振動を測定した。変位のAC出力,DC出力をオシロ(日置製,メモリハイコーダ8825,サンプリング100 ms,記録時間10分程度)で測定した。その結果を見ると,AC出力値とDC出力値の関係が一定ではない。つまり,ある時刻ではAC出力の0-PeakがDC出力値の1.2~3倍程度になり,またある時刻では下回っていることもある。測定された波形は正弦波ではないので,波高率にばらつきがあるのは分かるが、VM-80内部では,DC出力値はどのようにして計算されているか?
振動計
型式汎用振動計全般,VM-80
・波高率にばらつきによるAC出力値とDC出力値の関係が一定でない
・VM-80内部では,DC出力値はどのようにして計算されているか
・AC波形のどこからどこまでの範囲を2乗平均平方しているのか
とのことですが、AC波形からDC波形にする実行値検波をご理解いただいているようですが、DC値は、実行値検波における「時定数」という問題が大きく関係してきます。
たとえば、騒音計をご存知でしたら「FAST・・・0.125 s」「SLOW・・・1 s」の二種類の時定数が規格化されています。
一方ご使用の振動計VM-80の時定数は約1 sです。この時定数の値(応答性)によりDC出力が大きく変わります。 この時定数が平均の度合いを意味していますし、平均時間に関係しております。AC波形のどこからどこまでを計算して二乗平均をするという概念ではありません。時定数に関しては添付PDF資料をご参照下さい。 (資料にありますように0-1のステップ入力があったときその63 %に達する時間が時定数です。)
定常振動では時定数がどうであれDCレベルはほとんど同じ値となりますが、変動の激しい振動ですと、この応答性によりDCレベルに大きな差が生じます。
0-1「m/s^2」と言うステップ入力(加速度)の振動がVM-80に入力さればAC波形は0 Vから1 m/s^2に応じた出力になりますが、DC波形は入力1秒後に0.63 m/s^2に応じたDC出力となり、徐々に指数関数的に1 m/s^2になるように出力されます。これが実行値検波の平均方法です。
時定数が小さいと平均時間は短くなり、時定数が大きいと平均時間が長くなります。
DC値は、実行値検波における「時定数」という問題が大きく関係してきます。たとえば、騒音計をご存知でしたら「FAST・・・0.125 s」「SLOW・・・1 s」の二種類の時定数が規格化されています。一方ご使用の振動計VM-80の時定数は約1 sです。この時定数の値(応答性)によりDC出力が大きく変わります。この時定数が平均の度合いを意味していますし、平均時間に関係しております。AC波形のどこからどこまでを計算して二乗平均をするという概念ではありません。定常振動では時定数がどうであれDCレベルはほとんど同じ値となりますが、変動の激しい振動ですと、この応答性によりDCレベルに大きな差が生じます。0-1「m/s^2」と言うステップ入力(加速度)の振動がVM-80に入力さればAC波形は0 Vから1 m/s^2に応じた出力になりますが、DC波形は入力1秒後に0.63 m/s^2に応じたDC出力となり、徐々に指数関数的に1 m/s^2になるように出力されます。これが実行値検波の平均方法です。時定数が小さいと平均時間は短くなり、時定数が大きいと平均時間が長くなります。