SA-A1使用事例

固有振動数測定システム
物体の振動現象を詳しく把握する場合、加振信号と応答信号から求められる伝達関数を用い、固有振動数を求める測定が行われます。固有振動数の測定は、構造物の共振や自励振動の解析、回転機械の危険速度の把握、また、物性としてのヤング率計測や剛性評価など、さまざまな分野で行われています。具体例として、測定対象物に圧電式加速度ピックアップを取り付けて、測定対象物をインパルスハンマにて打撃し、その二つの時間波形から伝達関数を演算し、固有振動数を求めます。また、木材の弾性係数を求める場合も、材軸方向にインパルスハンマにて打撃し、反対方向に据え付けられた振動を圧電式加速度ピックアップにて、加速度測定を行い、その両波形から伝達関数を演算し、固有振動数を求めます。 本システムでは、多機能計測システムSA-A1(FFT分析プログラムSX-A1FT)を使用し、測定回数分を平均化したチャンネル間の伝達関数を容易に求めることが可能です。また、インパルスハンマと圧電式加速度ピックアップは、アンプ内蔵タイプであれば入力端子にダイレクト接続が可能であり、またトリガ機能を用いることにより、打撃した際の波形のみを取り込むことが可能となります。
システム図
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機器構成

品名 型式 使用数
多機能計測システム(2チャンネル/4チャンネルFFTパッケージ) SA-A1FTB2 / SA-A1FTB4 1台
圧電式加速度ピックアップ(アンプ内蔵) PV-91C/97I 1台
ピックアップ用ケーブル VP-51シリーズ 1本
BNCアダプタ VP-52C 1個
アンプ内蔵インパルスハンマ ex.Dytran社製58シリーズ 1台
インパルスハンマ用接続ケーブル 1本
測定結果例

使用事例

  • 構造物の固有振動数測定
  • 機械の回転軸の固有振動数測定
  • 材料の固有振動数測定
  • 木材料の強度(ヤング率測定)
  • 橋脚の剛性評価